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    BSIグループジャパン(英国規格協会)、 美保テクノス株式会社にISO 19650に基づいた BIM BSI Kitemark(カイトマーク)を認証

    BSIグループジャパン株式会社(所在地:横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹、以下「BSIジャパン」)は、美保テクノス株式会社(所在地:鳥取県米子市、代表取締役社長:野津 健市、以下「美保テクノス」)に対し、ISO 19650-1(※1)およびISO 19650-2(※1)に基づく「BIM BSI Kitemark(カイトマーク)」を認証しました。

     

     

    2023年5月23日に行われた認証授与式において
    写真左より、BSIグループジャパン株式会社 代表取締役社長 漆原 将樹、美保テクノス株式会社 代表取締役社長 野津 健市様

     

    昨今、建設業界におけるデジタル化が急速に進んでいます。プロジェクトの開始から建設物の廃棄までのプロセスを、ビッグデータやIoT、クラウド、AI、BIM(ビルディング情報モデリング)などを駆使して、効率的に管理する手法が取り入れられ始めています。

    BIMは、デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建設資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組みです。3次元モデルを含む共通データ環境において、エンジニアや所有者、建築家、請負業者間とのコラボレーションを可能にし、効率的な情報共有ができます。

    ISO 19650は、BIMを使用して建設された資産のライフサイクル全体にわたって情報管理を行うための国際規格です。
    BIMレベル2(※2)と同様の原則と高レベルの要件がすべて含まれ、本ISOの前身となるPAS 1192規格と密接に連携しています。本要件を満たしていることの証明は、成熟したBIMの導入を示します。

    BSIジャパンでは、BSI Kitemark認証および検証サービスの提供によって、お客様のBIM成熟度を証明するサービスを展開しています。今回、美保テクノスによるBIM BSI Kitemarkの認証は、元請受託組織(※3)として設計部およびBIM戦略部を中心とした適用プロジェクト管理における合理化・効率化の促進を証明したものとなります。今後ISO 19650を普及・推進するためには、情報マネジメントサイクルの中で、発注組織・元請受託組織・受託組織のそれぞれの役目を理解し、果たすべき役割がますます重要になってきております。

    ISO 19650に関する詳細はBSIジャパンのwebサイトをご覧ください。
    https://www.bsigroup.com/ja-JP/Building-Information-Modelling-BIM-ISO19650/

     

    - 注記 -

    ※1:ISO 19650は、BIMを含む、建築および土木工事に関する情報の統合およびデジタル化

       ISO 19650-1:2018 は、BIMを使用した情報マネジメント:概念および原則

       ISO 19650-2:2018 は、BIMを使用した情報マネジメント:資産のデリバリーフェーズ

       ISO 19650-3:2020 は、BIMを使用した情報マネジメント:資産の運用フェーズ

       ISO 19650-5:2020 は、BIMを使用した情報マネジメント:情報マネジメントへのセキュリティを意識したアプローチ

     

    ※2:英国政府は2016年4月以降、建物やインフラストラクチャーを含む中央調達政府プロジェクトに入札する建設サプライヤーに対して、BIMレベル2で作業することを要求しています。英国ではBIMの成熟度によって、レベル0からレベル3まで設定されています。

     

    ※3:元請受託組織 発注者の要件を受託(請負)し協力会社などに発注する組織

     

    ■美保テクノス株式会社のコメント

    ― 認証取得を決められた目的

    当社は2004年からBIMソフトであるRevitを使い始め、BIMデータから図面を作成する技術を確立し、社内のモデリングルールを整えたりしていましたが、図面の不整合、現場での手待ち、手戻りなどの問題点がなかなか解消されませんでした。長年の試行錯誤の末、重要視していたモデリング技術や作図技術ではなく、どのように着工までに正確な設計情報を整え、発注者の要求事項を満足させるか、そのためにどのような手順でBIMモデルを構築していくのかという「BIMプロセス」が最重要という結論にいたりました。BIMの国際規格であるISO 19650のプロセスを理解し、業務に取り入れることが、BIMによる業務効率化を実現する唯一の方法であると考え、認証取得へと進めてまいりました。

     

    ― 構築による成果、工夫、苦労した点

    これまでも共通データ環境は使用していたのですが、サーバーのような扱いをしており、ISO 19650に則った使用方法をすると意思決定ポイント毎に正確なデータの管理ができるようになったのは非常に大きな成果だったと思います。

    本審査に向かうにあたってBIMワークフロー全体から見直しを行い、必要な情報、不必要な情報の精査、マニュアルの見直し、改定などを実施するといった工夫をさせていただきました。

     

    ― 認証機関にBSIを選んだ理由

    当社とMOU締結をしている応用技術株式会社の技術顧問である伊藤氏からアドバイスをいただく中でBSIさんにお声がけをさせていただきました。

     

    ― 審査の感想

    初めての審査に加えて天候不良といったアクシデントもありながら、細かに対処をしていただけたと思います。また、今後に向けて様々なアドバイスもいただきまして、非常に有意義であったと感じております。

     

    ― 今後に向けた抱負

    ISO 19650の考え方を取り入れた独自のBIMワークフローに則った設計業務を手掛けております。この美保テクノス独自のBIMワークフローをブラッシュアップして、着工までに正確なBIMモデルを作成することを進めてまいります。

     

     

    ■BSIグループジャパン株式会社 代表取締役社長 漆原 将樹のコメント

    建設業を通じて社会課題の解決や地域の安心・安全・快適なまちづくりへの貢献に常に挑戦を続けられている美保テクノス様。今回のKitemark認証取得への意欲的なチャレンジに認証機関として携わることができ、まことに光栄でございます。