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    BSIグループジャパン(英国規格協会)、 株式会社M&F tecnicaにISO 19650に基づいた BIM BSI Kitemark(カイトマーク)を認証

    BSIグループジャパン株式会社(所在地:横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹、以下「BSIジャパン」)は、株式会社M&F tecnica(所在地:東京都江東区、代表取締役社長:守屋 正規、以下「M&F tecnica」)に対し、ISO 19650-1(※1)およびISO 19650-2(※1)に基づく「BIM BSI Kitemark(カイトマーク)」を認証しました。

     

    2023年7月12日に行われた認証授与式にて
    写真左より、株式会社M&F tecnica 代表取締役 守屋 正規様、BSIグループジャパン株式会社 代表取締役社長 漆原 将樹

     

    昨今、建設業界におけるデジタル化が急速に進んでいます。プロジェクトの開始から建設物の廃棄までのプロセスを、ビッグデータやIoT、クラウド、AI、BIM(ビルディング情報モデリング)などを駆使して、効率的に管理する手法が取り入れられ始めています。

    BIMは、デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建設資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組みです。3次元モデルを含む共通データ環境において、エンジニアや所有者、建築家、請負業者間とのコラボレーションを可能にし、効率的な情報共有ができます。

    ISO 19650は、BIMを使用して建設された資産のライフサイクル全体にわたって情報管理を行うための国際規格です。

    BIMレベル2(※2)と同様の原則と高レベルの要件がすべて含まれ、本ISOの前身となるPAS 1192規格と密接に連携しています。本要件を満たしていることの証明は、成熟したBIMの導入を示します。

    BSIジャパンでは、BSI Kitemark認証および検証サービスの提供によって、お客様のBIM成熟度を証明するサービスを展開しています。今回のM&F tecnicaによるBIM BSI Kitemarkの認証は、受託組織(※3)として受託したプロジェクトを対象に、TIDP(Task Information Delivery Plan:タスク情報デリバリー計画)をはじめとする文書整備やBIM 360を活用したCDEの整備、3Dモデル作成プロセス、顧客満足および協働作業により、効率的な施工図モデル作成業務の促進を証明したものとなります。今後ISO 19650を普及・推進するためには、情報マネジメントサイクルの中で、発注組織・元請受託組織・受託組織のそれぞれの役目を理解し、果たすべき役割がますます重要になってきております。

    ISO 19650に関する詳細はBSIジャパンのwebサイトをご覧ください。
    https://www.bsigroup.com/ja-JP/Building-Information-Modelling-BIM-ISO19650/

     

    - 注記 -

    ※1:ISO 19650は、BIMを含む、建築および土木工事に関する情報の統合およびデジタル化

       ISO 19650-1:2018 は、BIMを使用した情報マネジメント:概念および原則

       ISO 19650-2:2018 は、BIMを使用した情報マネジメント:資産のデリバリーフェーズ

       ISO 19650-3:2020 は、BIMを使用した情報マネジメント:資産の運用フェーズ

       ISO 19650-5:2020 は、BIMを使用した情報マネジメント:情報マネジメントへのセキュリティを意識したアプローチ

     

    ※2:英国政府は2016年4月以降、建物やインフラストラクチャーを含む中央調達政府プロジェクトに入札する建設サプライヤーに対して、BIMレベル2で作業することを要求しています。英国ではBIMの成熟度によって、レベル0からレベル3まで設定されています。

     

    ※3:受託組織 モデル作成業務などを、元請受託組織から受託して実施する組織

     

    ■M&F tecnicaのコメント

    ― 認証取得を決められた目的

    建築DXの旗印の下、建築のプロセスをデジタル化(改革)することが求められておりますが、これはBIMによる建築プロセスの改革を意味すると言われております。すなわち、「BIMデータ」を使って設計から施工、維持管理までのプロセス全体をつなぎ、その「BIMデータ」を利活用する仕組みを業界全体で作り上げていかなければならない、ということです。BIMがこのような建築プロセスのデジタル化の基盤として機能するためには、BIMデータ(情報)を最適にマネジメントする必要があります。当社はいわゆる受託組織としてBIMモデリングを行う業務を行っておりますが、BIM情報マネジメントの国際規格であるISO 19650-1、2に準拠してモデリング業務を遂行しなければならないと考えています。そのためにISO 19650の規格を学び、認証取得にむけて取り組みました。

     

    ― 構築による成果、工夫、苦労した点

    ISO 19650-1、2の認証に先立ち、研修を受けることで、BIMの情報マネジメントのあり方、重要性を各社員が認識することができました。
    その上で、具体的なプロジェクトにISO 19650に準拠したBIM情報マネジメント規格を当てはめ、EIR(Employer Information Requirements:発注者情報要件)、BEP(BIM Execution Plan:BIM実行計画)の具体化(明文化)、CDE(Common Data Environment:共通データ環境)の構築、情報コンテナの整備(階層、版管理、命名規則の整備等)を行うことで、BIMモデルの管理・共有のあり方の指針を得ることができました。
    もっとも、現状のBIMのプロセスはISO 19650-1、2に完全に準拠した形で情報マネジメントが行われているわけではなく、さらには、受託組織としてISO 19650-1、2に準拠したモデルデータの取り扱いを行っている前例も少なく、解釈も手探り状態でした。

     

    ― 認証機関にBSIを選んでいただいた理由、また審査の感想

    BSI社は、BIM先進国である英国の規格協会であり、その認証には国際的な権威があります。またBSI社は「お客様のビジネスパフォーマンスを最大限に活かすためのサポート」をミッションに掲げておられ、BSI社における審査の過程が単なる評価手続きに終わるのではなく、審査の過程で、当社がBIMの受託組織として成長できるのではないかと考えBSI社より認証を受けることを希望いたしました。
    実際、審査員の方よりBIMモデリングにおける受託組織としてのBIM情報マネジメントのあり方のヒントを数多くいただくことができました。ここにあらためて感謝申し上げます。

     

    ■BSIジャパン 代表取締役社長 漆原 将樹のコメント

    建設建築業界のトップランナーで居続けるという強い社長のお言葉ならびに『建築デジタル、マジで、やる』といったミッションを遂行するなかで、早期より建築のデジタル化に取り組み、効率的な施工図モデル作成の業務を推進されていたと聞いております。革新的であれ、楽しめ!といったバリューのもとイノベーティブな社員の皆様が一丸となり、建設業界の技術革新に貢献されているM&F tecnica様のBIMへのチャレンジに際し、認証機関として携わらせていただき、まことに光栄でございます。

     

    ■株式会社M&F tecnicaについて

    会社名:株式会社M&F tecnica
    所在地:(本社)東京都江東区南砂2-36-11-9F
        (宮崎支店)宮崎県宮崎市恒久1-6-1
    代表者:代表取締役社長兼COO 守屋 正規
    設立 :1999年創業、2018年組織改編による法人設立

    M&F tecnicaは1999年の創業以来、施工図作成を請負って参りましたが、2016年にBIMの奥深さやモデル活用への可能性を強く感じ、「建設デジタル、マジで、やる。」を経営方針として掲げ、BIMに取り組んで参りました。現在ではグループ会社を含め70人体制にまで組織を拡大しています。
    また「より手軽に使える施工BIMの支援ツールを提供したい」という思いから2022年にはRevitアドオンツール「MFTools」の提供も始めました。
    M&F tecnicaは建築デジタル化を推進し、お客様のより高いニーズに応えていける企業を目指し、挑戦していきます。

    URL: https://m-and-f.jp/