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2021年4月12日
BSIグループジャパン株式会社(所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹)が最新の年次報告書「BSI組織レジリエンス指標年次レポート2021年版」を分析した結果、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によりもたらされたビジネス課題が、ビジネスリーダーに従業員の信頼を高める機会を与え、その結果、組織のレジリエンス(抵抗力・復元力)が高まったことが、明らかになりました。ビジネス改善企業で標準化機関であるBSIグループは、長期にわたる本レポートの作成にあたり、世界各国の500人のシニアリーダーを対象に調査を行いました。
2021年版の指標では、世界各地でリーダーシップチームのパフォーマンスが向上したと認識されており、有能なリーダーは同僚に対して共感を示し、新型コロナウイルス感染拡大前よりも厳密な整合性を重視していないと見られています。今回の調査では、自分の組織は十分にレジリエンスがあると感じているビジネスリーダーが33%と、2019年の28%から上昇しました。また、新型コロナウイルス・パンデミックの期間中、文化、コミュニティ、連携などの人的要因に係るパフォーマンスが向上しました。
本レポートでは、新型コロナウイルス感染拡大収束後にレジリエンスを再構築するためには、従業員のウェルビーイング(幸福度)の向上に重点を置くことが重要であると結論づけています。ビジネスリーダーのうち47%が、ウェルビーイングの向上が不可欠であると考えており、リモートワークによるメリットに期待する39%を大きく上回っています。また、将来を見据えた果敢な経営判断に対する評価から、従業員から得られたリーダーシップへの信頼が、ハイブリッド/リモートワークへの移行で従業員が同僚から孤立してしまうことで、損なわれる可能性があると警告しています。
本レポートの結果は、新しいベストプラクティスのアプローチであるBSI のPrioritizing People Model© の発表に活用されました。このモデルは、個人の自己実現であるウェルビーイング(幸福度)と組織レジリエンスを高めるための適切な条件となる、信頼の文化を創造するためのベストプラクティスがどのようなものであるかを示しています。このモデルは、組織が人材を優先するための道のりをサポートする規格への道しるべとなっています。その中には、職場における精神的健康管理と改善に関する実践的なガイダンスを提供する世界初の国際規格である、ISO 45003 「労働安全衛生マネジメントー職場での精神的健康管理に関する実践的なガイダンス」 が含まれています。レジリエンスの高い組織のリーダーは、従業員を大切にするため迅速に対応し、従業員の長期的な心身の健康を視野に入れて行動していると考えられます。
BSI の健康・安全・ウェルビーイング(幸福度)部門グローバルヘッドKate Fieldのコメント:
「今回の新型コロナウイルス感染拡大下では、ビジネスリーダーは従業員に対し有事のリーダーシップを発揮しましたが、今こそ、長期的なレジリエンスのために、この信頼を定着させる機会をつかむべきです。成功したリーダーは、上下関係を排除し、従業員に直接働きかけて信頼の文化を浸透させ、断固とした行動をとることで、組織全体に明確な連帯感をもたらしました。安定化から再構築への移行に伴い、リーダーが従業員との関係を失う危険性があります。リモートワークでは、マネージャーの自宅を直接見ることができ、子供やペット、自分の好みのインテリアを持つ個人として理解することができます。フルタイムで職場に戻る、またはハイブリッドモデルを採用するリーダーは、ロックダウン中に実現した意思決定の可視化や従業員のエンゲージメントを維持するために、リーダーシップスタイルを適応させることを検討すべきです。」
BSIの Prioritizing People Model© は、マズローの欲求段階説1から「欲求」のフレームワークを採用したもので、組織が、ウェルフェアや心身の健康と安全、多様性と包摂性、キャリア開発、イノベーションなどの側面を取り入れた人間中心のアプローチを示すことができるだけでなく、組織レジリエンスの向上を頂点とする組織の成果を示すフレームワークとなっています。BSIのベストプラクティスモデルを採用することで、従業員やその他のステークホルダー、シェアホルダーに対して、持続可能な健康・安全・ウェルビーイング(幸福度)が組織の最優先事項であることを示すことができます。さらに、これらの分野でベストプラクティスを採用することは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを示す効果的な方法でもあります。
BSIの Prioritizing People(人を優先すること)のホワイトペーパーは以下のサイトでご覧いただけます: