水素燃焼ガス機器の製品認証サービスを開始します
2020年7月10日
BSIは、英国の国家標準化機関としてPAS 4444 「水素燃焼ガス機器ガイド」 を発行しました。この水素燃焼ガス機器ガイドは、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のHy4Heat リサーチ&イノベーションプロジェクト*の一環として発表されたものです。これは、英国が意欲を注いでいるエネルギー脱炭素化目標を支援するため、調理及び暖房機器において天然ガスから水素への移行を可能にするのに役立つガイドとなります。
本ガイドは、公開仕様書(PAS)として知られる、迅速に作成可能な標準化文書であり、水素を使用するために設計された水素燃焼ガス機器の開発及び建設に関する指針を提供します。ボイラー、炊飯器、暖房機器など、水素燃料及び水素と天然ガスのデュアル燃料の機器、及び変換機器に対する機能的な安全性、設置、操作、及びサービス要求事項に関する原則を示しています。また、水素供給圧と電圧の制限設定値における最悪条件での安全性の実証を含め、機能的な機器の仕様についても詳しく説明しています。
尚、本PASは、ガス機器規則の適用範囲内の水素燃焼ガス機器の製造業者や将来的に水素に変換する可能性のある従来の天然ガス機器の製造業者、及びNotified Bodyで使用されます。
今回発行されたPAS 4444は、英国の水素及び家電エコシステムの組織で構成されたステアリンググループ**によって作成されたものであり、BEISが資金提供したHy4Heatリサーチ&イノベーションプログラムのワークパッケージ3をサポートするために開発されました。Hy4Heatは、住宅や商業ビル、ガス機器において天然ガスを水素に置き換えることが技術的に可能であり、安全かつ便利であるかどうかを確立しています。
BSIグループでは、今回発行されたPAS 4444が示す仕様に従って、水素燃焼ガス機器の製品試験及び認証サービスを開始します。脱炭素化に貢献する新しい家庭用電化製品の研究開発をサポートするガイダンスの普及とともに、製品・暖房用の天然ガスから水素への移行をトータルでサポートいたします。
*Hy4Heat リサーチ&イノベーションプロジェクト:
住宅や商業ビル、ガス器具等において、天然ガスを水素に置き換えることが技術的に可能で安全かどうかを確立するための英国におけるプロジェクト。ワークパッケージ1から10までを設置し、それぞれのテーマごとに研究が進んでいる。 https://www.hy4heat.info/
**ステアリンググループ:
PAS策定の過程において相互の利害関係の調整や意思決定を行なう、関係者の代表で構成された組織。尚、PAS4444のステアリンググループメンバーは以下の通り。
Department for Business, Energy and Industrial Strategy (BEIS), Hy4Heat WP4, Sarem Consulting, Intertek, CPIN, Leeds University, Viessman, Enertek, ABCB, Gazco, Focalpoint Fires, BAXI UK, Bosch, HHIC, IGEM, CESA, KIWA Gastech, BSRIA