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    工場でロボットアーム式溶接ユニットを操作するエンジニアたち。製造の生産性を高め、品質管理のコンセプトを改善しましょう。自動車部品製造業向けロボットプロセスオートメーション。
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      輸送・モビリティ

    TPMで自動車製造を効率化

    総合的設備管理(TPM)がどれだけ自動車メーカーの業務効率を高め、プロセスを合理化するかをご覧ください。

    総合的設備管理(TPM)は、貴社のオペレーション全体の効率を高めるために必要なシステムの構築に役立ちます。

    輸送とモビリティの観点から、TPMは、認められた規格に照らして品質を保証し、ベンチマークを設定する方法を組織に提供し、最終的に、より効率的で信頼性の高い輸送システムに貢献し、社会全体に利益をもたらします。

    TPMの歴史

    TPMは、1950年から1970年にかけて、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会(JIPM)の中嶋清一氏によりマネジメント規律として開発されました。

    TPMプロセスは、製造に必要な設備および機械を保全し、改良することにより操業コストを削減することを目的として開発されました。TPMを最初に導入したのは自動車製造セクターでした。日本電装(現デンソー)は、トヨタ自動車の部品供給業者だった1970年代に、TPMの使用を開始しました。

    TPMの柱

    TPMは8本の重要な柱を中心に構成され、貴社のような組織が効果的にこのメソドロジーを適用できるようになっています。

    1. 自主保全:オペレーション業務に従事する者に、日常的保全に関する十分な教育訓練を受けさせる。
    2. 焦点を絞った改善:機能およびプロセスを継続的に改善する。
    3. 計画的メンテナンス:最適なタイミングで、先を見越して保全を実施する。
    4. 品質維持:正しい保全方法でエラーを防止する。
    5. 早期の設備管理:保全しやすいように設備を設計する。
    6. 訓練および教育:オペレーターが最高のパフォーマンスを発揮できるように必要なスキルを教える。
    7. 安全・衛生・環境:安全な職場環境を構築する。
    8. 管理業務にもTPMを:工場の枠を超え、TPMのメソドロジーを必要な場所で適用する。

    柱の一つである、焦点を絞った改善は、TPMのアプローチ全体に特に大きな影響を与えています。

    TPMはカイゼン(改善)の理念に根差す

    TPMの中核にあるのは「カイゼン」の原則です。これは、より良いものを目指し、絶え間なく改善していくという考え方を具体的に表す日本語です。

    カイゼンはTPMの誘導灯です。この誘導灯に従うことによって、組織はこのメソドロジーを業務に効果的に取り入れることができます。 カイゼンの理念に根付いているのは、一人ひとりが標準化された実践方法を通じて改善に積極的に貢献するよう動機づける職場文化の創造です。これは、私たち自身の理念にも通じる感情もあります。

    カイゼンとリーン生産方式

    カイゼンの目標の一つは、「リーン化」です。製造業の場合、リーン生産方式は無駄を省き、プロセスを標準化し、効率を高めます。

    また、広範囲な輸送・モビリティ部門では、リーン方式が、標準的メソドロジーを創造することにより、生産とサービスの質を向上させます。

    「ゼロ」の考え方を取り入れる

    TPMを導入する目的の一つは、(特に自動車製造の現場で)ゼロを目指すことです。TPMを正しく導入すれば、事故ゼロ、欠陥ゼロ、不良品ゼロを実現するシステムを作ることが可能です。

    重複する活動、および重複が生じる可能性がある活動に起因する損失を含め、最終的に全体として損失ゼロを達成することが目標です。

    TPMシステムは、組織が独自の測定および基準で、生産性と効率性の高さを判断するためのベンチマーク一式を必要とします。

    これらの重要業績評価指標(KPI)は、組織が自社の効率を把握する上で重要です。

    TPMガイドラインを活用する

    製造業者と組織がTPMを効果的に実施できるよう後押しするため、BSIはTPMの共同開発者であるJIPM Corporationと緊密に連携し、ガイドライン開発を円滑に進めるための運営グループを立ち上げました。

    両社の協力より、総合的設備管理(PAS 1918:2022)― 重要業績評価指標(KPI)導入ガイドが完成しました。一般に公開されているこのガイダンスには、組織がTPMの考え方を導入する際に有効なアプローチが示されています。

    PAS1918:2022には、特に次のような特長があります。

    • TPMのコンセプトについて指針を示します。
    • 関連するKPIについて説明しています。
    • 効率を最大化するシステム作りを目指しています。
    • 生産システムのライフサイクル全体にわたり、事故ゼロ、欠陥ゼロ、不良品ゼロという目標の達成を支援します。
    • TPMへの誤解の解消を目指しています。

    高度に標準化されたアプローチは、生産性の向上にも役立ちます。自動車製造業の組織は、TPMを採用することにより、有効なKPIのもとで測定できる、より品質重視で効率的なシステムの形成を目指すことができます。

    組織にとって有効なもう一つのガイドラインは、自動車品質マネジメント(IATF 16949)です。これは、TPMへの体系的アプローチへと製造業者を導くことにより、TPM活動をバックアップする国際規格です。

    IATFのTPM要求事項は、(特に緊急時対応計画およびコントロールプランで)軽微な不適合を生じることがありますが、自動車メーカーはPAS1918のガイダンスを使用することにより、自信を持ってIATF要求事項を満たすことができます。

    IATF16949には、TPMに言及した部分が10箇所あります。これには、保全計画の定期的見直し、予防保全法の使用などが含まれます。

    BSIのオンラインショップにお越しください。自動車品質マネジメントに関するPAS 1918をご覧いただけます。ご購入もこちらから