リバプールFC、プレミアリーグのサッカークラブとして初めて、 BSIによるISO 20121(持続可能なイベント運営)に関する規格認証を取得
2023年2月1日、英国規格協会(The British Standards Institution、以下「BSI」)は、リバプールFC(以下「LFC」)のサステナビリティマネジメントシステムがBSIの審査を受け、ISO 20121の認証を取得したと発表しました。ISO 20121(※1)の認証取得は、その組織の持続可能性(サステナビリティ)へのコミットメントを証明するものです。この認証スキームにより、LFCが環境、社会、経済への影響を考慮しながらイベントを計画、管理、実施していることが実証されることになります。
認証授与式の様子
※本プレスリリースは2023年2月1日(英国時間)に英国で配信されたプレスリリースの抄訳版です。
LFCのサステナビリティマネジメントシステムの実施における総合的なアプローチは、試合当日の活動のみにかかわるのではなく、クラブのサステナビリティ戦略「The Red Way」の実践を支える運営フレームワークそのものと言えます。2021年後半に、BSIの審査員がLFCで審査を行い、その活動、製品、サービスを個別に評価し、サステナビリティ規格の要件を満たしていることを確認しました。評価項目は、敷地内の施設やサプライチェーン全体にわたる持続可能性対策も含むものでした。
LFCのクラブ運営担当バイスプレジデントであるHannah Simpkinsは、次のように述べています。
「ISO 20121を取得できたことを誇りに思います。これは当クラブにとって素晴らしい栄誉であり、The Red Way戦略が評価されたということでもあります。この規格認証により、私たちがスポーツの持続可能性に向けて取っているアプローチへの信頼性が得られたということでもあります。LFCチームは、BSIからこの認証を取得するために、膨大な作業と努力を重ねました。
私たちは、グローバルなサッカークラブとして、よりよい方向への行動の変化を奨励し支援する責任があることを強く認識しています。LFCは、世界中の何億人ものサポーターの皆さんが、日々の生活において持続可能な判断をするように影響を与える強い立場にあります。だからこそ、今回の規格認証は私たちにとって極めて重要な意味を持っているのです」とHannah氏は続けます。
BSIのBSI Centre of Excellence for Sustainability担当ディレクターであるMartin Townsendは、次のように述べています。
「LFCがプレミアリーグのサッカークラブとして初めてBSI規格認証を取得したことを心からお祝いいたします。サッカーは、すべての人に、特に若者に多くの情熱と感動を与えてくれます。しかし、美しいゲームとは、ピッチ上での感動だけでなく、感動の届け方においても持続可能であるべきなのです。
そして、他のクラブもこの挑戦に取り組むことを期待しています。サッカー産業がより倫理的で持続可能なアプローチに移行することで、環境、支援団体、地域経済への悪影響を最小限に抑えながら同じ成果を達成し、プラスの影響を最大化し、次の代へと受け継がれる誇るべき遺産となるのです。BSIは、このスポーツ分野で支援できることを誇りに思っており、今後も産業界や社会と連携し、持続可能な施策の導入を加速させていきます。」
ISO 20121: 持続可能なイベント運営の詳細については、以下よりご覧ください。
URL: https://www.bsigroup.com/ja-JP/ISO20121/
(※1)ISO 20121は、BSIが開発に関わったBS 8901に基づいて策定された持続可能なイベント運営に関する規格です。BS 8901は、2012年に開催されたロンドンオリンピックを行う上で、環境・社会・経済のバランスが取れた大会として運営するために2007年に策定されました。
2012年に開催されたロンドンオリンピック・パラリンピックは、スクラップ&ビルドではない「持続可能性(サステナビリティ)」を目指す大会として運営され、史上最も環境に優しい大会として高い評価を得ました。その大会を支えたのが、持続可能なイベント運営のためのマネジメントシステム規格であるISO 20121です。このロンドンでの大会の結果を受け、東京オリンピック・パラリンピックでもISO 20121が採用されるなど、日本国内においてもISO 20121への関心が高まっています。