日本プラントメンテナンス協会(JIPM)TPMに関するPAS規格策定プロジェクト開始

~日本のTPM、世界のスタンダードへ~

2020年1月28日

BSIグループジャパン株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役社長 根本 英雄、以下BSIジャパン)は、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会(東京都千代田区、会長 土屋 総二郎、以下JIPM)からの依頼に基づき、TPM(Total Productive Maintenance「総合的生産保全」)に関するPAS規格策定の契約を締結いたしました。高度な設備や技術が実用化されている今日であっても、故障や不良の低減による効率化や安定生産が全てのモノづくり産業に共通する課題です。これらの課題解決支援産業界の発展に貢献すべく、世界初の国際規格の策定を目指します。

TPMとは?

TPM(Total Productive Maintenance「総合的生産保全」)とは、日本プラントメンテナンス協会によって1971年に提唱されました。

TPMは、「生産システム効率化の極限追求(総合的効率化)をする企業体質づくりを目標にして生産システムのライフサイクル全体を対象とした"災害ゼロ・不良ゼロ・故障ゼロ"などあらゆるロスを未然防止する仕組みを現場現物で構築し、生産部門をはじめ、開発・営業・管理などのあらゆる部門にわたってトップから第一線従業員にいたるまで全員が参加し、重複小集団活動により、ロス・ゼロを達成すること」、と定義されています。自動車産業の品質マネジメントシステムIATF16949:2016 の8.5.1.5でも TPM(Total Productive Maintenance)が要求事項として明記されており、自動車業界からも注目を集めています。

※TPMの商標、ロゴマークは、日本およびその他の国における日本プラントメンテナンス協会の登録商標または商標です。

公益社団法人 日本プラントメンテナンス協会

日本プラントメンテナンス協会は、1961年に社団法人日本能率協会内に設置された「設備管理部会」を改組した「日本プラントエンジニア協会」を母体とし、1981年、通商産業大臣(現・経済産業大臣)の設立許可により「社団法人日本プラントメンテナンス協会」(Japan Institute of Plant Maintenance 略称JIPM)として発足。以降35年以上にわたり、1971年に提唱したTPMをはじめ、モノづくりにとって基盤となる生産性や設備管理技術、保全技術・技能の向上に関する課題解決、産業界における生産活動・保全活動の促進および品質の安定・向上に寄与する活動を推進・支援。2012年に、公益法人としてよりいっそう産業界の発展に寄与する活動を行うべく、新公益法人制度における内閣総理大臣の認定を得て、「公益社団法人日本プラントメンテナンス協会」へ移行、2014年に厚生労働大臣の認定を得て「機械保全技能検定」試験の指定試験機関として活動をしています。国内外の企業・工場に対してTPM賞の審査表彰を行っています。

参照URL: https://www.jipm.or.jp/

PAS規格(Publicly Available Specification)とは?

日本語に訳すと「公開仕様書」となり、「一般に公開されて誰でも使用できる規格」であることを意味します。

開発期間は約1年程度と国家規格や国際規格に比べて短期間で策定することができますが、BSI/ISOのドラフティング・ルールに従い、幅広い利害関係者・有識者を交えたコンセンサス形成を行う厳しいプロセスにより開発されるため、国際的に認知度および効力のある規格となります。