AS/EN/JIS Q 9100 最新改定情報
2016年9月、IAQG(International Aerospace Quality Group)は、AS/EN/JIS Q 9100:2009に替わる航空宇宙産業の品質マネジメントシステム規格の改定版、AS/EN/JIS Q 9100:2016が発行されたと発表しました。
AS/EN/JIS Q 9100 のベースとなる ISO 9001 の改定版が2015年9月に新たに発行されたため、 AS/EN/JIS Q 9100:2016 は ISO 9001:2015に基づいて策定されております。
既に AS/EN/JIS Q 9100:2009認証を取得されている組織様は、2018年9月までに改定版『AS/EN/JIS Q 9100:2016』への移行を完了する必要があります。同時に2018年9月以降は、全ての AS/EN/JIS Q 9100:2009 認証が無効になります。
また2017年6月15日以降の全ての審査は『AS/EN/JIS Q 9100:2016』にて審査をする必要があります。
※ AS/EN 9110、9120に関しても同様の流れになります。
BSIジャパンでは、既に AS/EN/JIS Q 9100 の認証取得をされているお客様、及びこれから AS/EN/JIS Q 9100 の認証取得を検討されているお客様のために、改定版及び移行に関する様々な情報を随時ご提供してまいります。
ISO 9001:2015改定版に関しては、こちらをご参照ください
JIS Q 9100:2016 規格 発売
JIS Q 9100:2016 規格 が JSA (日本規格協会)様より発売されました。下記リンク先にて詳細をご参照をお願い致します。
JIS Q 9100:2016 規格についての詳細情報はこちら(外部サイト)
JIS Q 規格と AS / EN 規格
IAQG(国際航空宇宙品質グループ)は、航空宇宙産業の品質マネジメントシステム規格を世界共通のただ一つの規格文書として発行することはせず、日本では JIS Q 9100、米国では AS 9100 及び欧州では EN 9100 の3規格を相互認証された航空宇宙産業の品質マネジメントシステム規格として制定されています。
これらの3規格は、IAQGのOversightチームが相互監視することにより同等性が担保されているため、JIS Q 9100/ AS 9100/ EN 9100全ての認証は同等として認められています。
詳細はこちらをクリック(外部サイト)
AS/EN/JIS Q 9100 改定版の背景
ISO 9001:2015への規格改定に基づき、より良い品質マネジメントシステムが構築できるよう、航空宇宙産業界・防衛産業における下記要件を考慮した新規格が発行できるように開発が進められております。
- ベストプラクティスを確実にして、継続的改善へと繋げる
- 安全性を確実にした製品を提供できる体制を整える
- サプライチェーンを考慮したマネジメントシステムの確立
- 規制要求事項の変更に柔軟に対応できるよう、製品のトレイスアビリティーを明確に把握できる体制を整える
- 法令順守や、航空宇宙産業界・防衛産業の要求事項への対応を確実にする
- リスクマネジメントの強化
AS/EN/JIS Q 9100 改定版の効果・目的
AS/EN/JIS Q 9100 の改訂版はISO 9001:2015の10の条項に沿った形で進めてられております。主に下記の項目に対しての効果や事前予防を目的に策定される予定です。
- 製品安全性の向上
- リスク、人的要因の減少
- 模倣品への対応
- 製品のライフサイクルに対するコンフイギュレーション管理の強化
- データマネジメント、プロジェクトマネジメントの強化
- 製品に対するプランニングの強化と、実現性の向上
- 製品工程、アフターサービス対応の強化
- 品質管理・品質保証、サプライヤーマネジメントの強化